裏話・青文魚の缺落

せいぶんぎょのけつらく。なんで毎度毎度変換に困る字使っちゃったんだろう…。

最初はfu-kan-shou(性的に触られても何も感じない、身体は反応するけど情動に結びつかない)、そんなしゅせくんの話になるはずでした。タイトルの『缺落』もそういう意味でつけたんだと…それがいつのまにか、侵蝕されて記憶喪失になる話に…何故そうなった。

作中に出てくるアパートは表参道にあった某・同潤会アパート(某も何も)がイメージです。取り壊される前に行っておけばよかった。とにかくちょっと古びたアパートで隠遁生活を送らせたかったんだと思います。

(以下、とりとめなく長いのでお時間のある時にでも)

文豪要素が侵蝕によって欠けてるので、序盤のしゅせくんは見た目の年相応の、素直で控えめな性格にしました。控えめなのは記憶のない不安さからもちょっときてる。(古いネタですが、がんだむWで途中記憶喪失になった3番の人の性格変化、あんな感じ)

会派メンバーはだいたい弊館のリアル最強会派で書きがちです。らnぽさんを隠れ常識人キャラにしちゃうのも…普段は傍観者気取ってるけど、一応周囲の状況気にかけてくれてるひと、というのもまた性癖なのです。あと適度に場を引っかき回してくれるひと。文劇ぽさんはその点ほんとパーフェクトだったなあ…中の人に圧倒的感謝。

あと兄弟子とりーちさんは絶対出さなきゃ、そこそこ比重を高めなきゃって思ってました。

兄弟子は弊館では非喫煙者ですが、あえて重い煙草を吸うのは自傷的な側面もあるのかも。煙を入れる=自分の身を汚す、みたいな…しゅせに対して過干渉ぎみなのは、ちゃんと話をしたい、生前に門下でわちゃわちゃしてた頃みたいに仲良くしたいって気持ちが斜め上に暴走しているんです。愛情表現ですあれ。

りーちさんは、序盤で『何かあったら力になるからな』みたいなことを言わせてしまって、途中で後編の構成をやり直したとき、ああ言わせたからには支えるイベント発生させなきゃ! ってんで、かわわたさんが魘されてとんでもない行動に出るのを止める、って役どころになりました。言葉は厳しい、けど盟友の心の安寧を願うがゆえの厳しさ。

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侵蝕されて『文豪』でなくなってしまったしゅせくんが、さらなる侵蝕を受けたら何を失うのか、どう失わせたら悲愴感強まるか…って考えたのが『五感』でした。

最初は味覚からじわじわと…味見しなくても本のレシピ通りに作れば間違いない、ってごまかしていたけど、自分が食べたものの味がわからないとなると食べる楽しみも、料理を作る意欲もなくなります。暑さのせいもあるけど、そうめん茹で出したのはそういう意図でした。

(なんでそうめん? っていうのは某25生からです)

病院行きましょうってなって夜寝ている間に一気に侵蝕が進み、残りの感覚も失われて手足も変質してしまいます。眠りから覚めない、というか、揺さぶられても触覚もないので気づかない。心臓が動いて呼吸するマネキン人形、というのが最適な例えかもしれません。ちなみにもっと進むと全身の筋肉が変質して呼吸や鼓動が止まり…って感じ。

そうやって損なわれた肉体をどう修復するか、弊館設定になりますが、各々が思い入れを込めて書いた作品から生まれたのが『文豪』なので、その欠けを埋めるのも作者の思いがこもった文章=手紙やメモなどの直筆、としました。なのでかわわたさんが持ってきたのは、ゲーム本編にもあるしゅせくんからのお返事。プラス、しゅせくんがつけていたレシピノートをアパートから持ち出してきました。

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バトルシーン難しいな…ってつくづく思います、あまり書いたことないのでなおさら。でも結局のところ、しゅせくん=最古参=なんだかんだで(チート的に)最強、ってひいき目があるので戦況を切り開く鍵にしてみたり。

このへんも弊館設定になるかと思いますが、しゅせくんはわりとすばしっこい・弓の一撃一撃はさほど強くないけど手数でカバー、に対して、かわばたさんは攻撃時もあまり立ち位置変わらない(すばやさ低め)・敵の攻撃も飛びのいてよけるより槍の柄を使って受け流す…みたいなイメージがありました。なので、いつもの槍が使えないうえに相手が飛び道具属性持ち(刃+銃のダブル属性という設定でした)となると、もうぼろっぼろに。

(まとまったらまた書き足すかもしれません)

イメソンというか執筆中にBGMにした曲のメモ。
・ぶんあるオケコンCD
 なんとなくね、ゲーム内の音源よりか生楽器のほうが合うなって
坂本龍一『1919』『05』『asynk』
 ↑と同じような理由で。アルバムチョイスは直感です。後半のかわわたさんVS侵蝕者のバトルは『1919』のイメージ。